フランスに移住して12年になるコレオグラファーの有科珠々がその教育メソードを公開したもの、それが『パリ発・踊れる身体』である。この232ページの教則本には、身体をコントロールし、ダンスを構築していく方法が、110点におよぶ図と38点の写真とともに、具体的かつ懇切丁寧に書かれている。
正座やお辞儀の仕方、呼吸法、胎児、獣,螺旋形のエチュード、木偶(でく)人形、声や言葉を使ったエクササイズ,解離運動、即興や作舞のテクニック、リラクゼイション、…これらは、彼女のパリでのクラスで実際に行われているメソードであり、本書には、現場での20年以上にわたる生きた教授経験の精髄が注ぎ込まれている。