今回の改正は当事者立法、市民立法と呼んでもらえた。衆議院の委員会で改正DV法が成立したとき、改正を審議してきた参議院の共生社会調査会の議員の皆さんから、その言葉が発せられた。傍聴していた私たちは感無量だった。
「私たちの手で、法律を変えることができた」と思った。議員の皆さんも本当に喜んでくださったのがよくわかった。
「目に鮮やかな法改正への市民参画だ」と言ってくれた人もいた。DV法の改正過程は、実は、めったに味わうことのできない大変に幸せな、稀有な成功体験であったといえると思う。
私たちは国会の壁を壊したかった。みんなに、国会なんて偉そう見えてもたいしたことはないと感じてもらいたかった。たかだか、国会議員が住んでいるところ。市民の権利として、議員や省庁を堂々と使い倒していきたかった。国会に気軽に来てもらえるようにしたかった。それに少しは成功したかな。